はじめに

サンラザロ病院は、フィリピン国マニラ市にあり1577年にハンセン病療養のために創立された。その後スペイン統治下から19世紀のアメリカ統治下に至る320年間のあいだ、伝染病専門の病院としてその役割を果たしてきた。
1918年フィリピン国立病院となり現在に至る400年以上の歴史を持つ感染症専門の病院である。

現在、病院は以下の5つのWARDからなっている。

1)Pediatrics
2)Adult
3)Adolescent
4)PTB (pulmonary tuberculosis)
5)CNS (central nervous system) infection

この他、日本の国際協力事業団(JICA)が整備したSACCL(STD HIV/AIDS Central Laboratory)も併設している。マニラ周辺の10の医科大学の臨床研修病院になっている。

大分大学医学部では2001年 11月に同病院と学術協定を締結し、同病院での日本側学生の受け入れと感染症教育のインターンシップの遂行、同病院からの医師、研究者の本学医学部への受け入れという相互の人事交流を図ることを目的とした。これに則り、2002年には第1回の学生の派遣と研修を行い、その後2002年からは医学科4年次生に行われている研究室上級配属の選択コースの一つとして、本研修プログラムが実行されており研究室配属として単位の認定も行われている。

本プログラムに参加することにより、学生諸君が広く世界に目を広げ、既に日本では見られなくなった多くの国際感染症、熱帯感染症に触れ、これらの感染症をいち早く診断し、治療することのできる医師、研究者になること期待している。

プログラムについて